コロナ過の日本で山登りに行っていいのだろうか。少々迷うところではあります。「Go to トラベル」キャンペーンももうすぐ始まるし、既に県を跨いでの移動も制限されていません。ぼちぼち「遊びに行け。金を使え。」という方向にシフトしているのですから、山登りくらいで非難されることはなかろう。
 とは言え、あまりに人気のある山だと、屋外だから「三密」は絶対に起きないものの、「二密」くらいは可能性がありそう。そもそも、みなさんマスクをどうするんだろう。

 というわけで、まずは手軽に日帰りできる月山で様子を見てみましょう。しかも、最初はおそるおそるなので平日に決行です。

 午前7時に姥沢の登山口に到着すると、車が数台停まっています。ナンバーを見ると地元の「山形」と隣の「仙台」が多いようですが、「長野」「熊谷」というかなり遠くの車も見られます。車の中でリュックの準備をしているうちに、車は次々とやってきて、20台近くになりました。

7時、車は数台しか見られない。この後20台くらいに増える。
駐車場から歩いて数分。ここで200円の協力金を払います。
登山道もあるけど、9割以上リフトを使います。もちろん私も。
リフト駅の売店もコロナ対策。

 7時半に駐車場を出発。歩いてすぐのところに受付?の小屋があり、環境整備協力金としてひとり200円を支払います。義務ではないようですが、ここはしっかり払います。(200円出したら異常な勢いでお礼を言われた。もしかして払わない人が多いのか?)
 受付から舗装道を登り、すぐにリフト乗り場に到着。コロナ対策で椅子に❌がついていました。券売窓口へ並ぶルートにも2m間隔くらいに線が引いてますが、並んでいるみなさんは完全無視で、電車ごっこのように並んでおりました。「密ですっ!」と叫びたいのを我慢。
(私は念のためみなさんが買い終わってからゆっくりと購入。)

ペアリフトは当然一人(というか、ここで2人で乗ったことがない。)
リフト上駅。遠くに山頂が見えてます。

 8時のリフト開始に合わせて登ったのは20人ほど。リフト上駅からは「まっすぐ月山を目指すルート」と「姥ケ岳山頂から月山に向かうルート」があり、多く姥ケ岳ルートを選びます。少しだけ遠回りですが、こっちの方が景色が良いのです。7月始めなら残っている雪渓もすでになく、姥ケ岳山頂には30分かからず到着。ニッコウキスゲがきれいです。でも、残念ながら西から雲が上がってきて、庄内平野や日本海は望めません。いつもはここで15分くらいは休憩するのですが、今回は水と柿ピーくらいですぐに月山を目指します。

もうすぐ姥ケ岳山頂。空が近い。
姥ケ岳山頂。奥に月山が見えます。
姥ケ岳から月山への尾根道。大好きな場所のひとつ。
最後の急登から振り返ると、歩いてきた道が見える。

 天気も良く、少々暑いものの風も通り、快適な尾根道を進み、京都から来たというおじさんと話をしながら進みます。マスクをしている人はほとんどいません。私もつけていません。(いざとなったらバンダナを口に結んで西部劇の強盗みたいになろうと準備はしていた。)この広い山塊に20人程度が同じ方向に歩いているのですから、密になりようがありません。ここで感染したら、よほどウイルスが強いか自分が弱いかでしょう。
 久々の登山なので、トレーニングも兼ねていつもより多量の水(といっても2リットルちょっと)とバーナーなども入れてリュックを重くして登りましたが、特に苦しい思いもしないで(いや、正確にはいつもと同じようにハアハアいいながら)10時過ぎには無事山頂に到着しました。

スポンサードリンク
お地蔵さんまでくれば、山頂はすぐそこ。
山頂来た!
月山神社と鳥海山。トンボが多い。
神社の裏手に三角点があります。

 山頂ではいつもよりゆっくりと1時間滞在。三角点からしばらく景色を眺めたり、ゆっくりお湯を沸かしてラーメンを堪能したりと、自分にしてはのどかな時間を過ごしました。ゆとりをもって日帰りできる山って、いいですね。

日帰り登山でバーナー使うの初めてです。

山頂小屋は、まだ営業してません。
ほうほう、もうすぐオープンなのね。でも、宿泊はしないのかな?

 11時半、山頂を出発。途中までは登ったルートをそのまま下り、途中から「リフト上駅直通ルート」を進みます。こちらは雪渓が少し残っていて、スタッフの話では「軽アイゼン必要」となっています。念のためチェーンアイゼンを装着し、ポールのキャップも外して恐る恐る下ります。特に滑ることなく無事雪渓を通過。結局、アイゼンなしでも大丈夫だったかも。(ここは認識に個人差があるところなので、鵜呑みにしないでね。)

軽アイゼンを装着し、雪渓を下る。
最後は木道を快適に進みます。雪解け水が豊富です。
リフト上駅が見えました。

 雪渓を通過したら、あとは木道を歩くだけ。途中、木道の上に残った氷で豪快に滑ったくらいで(辛うじて転ばなかった)、特にトラブルもなくリフト駅に到着しました。
 登山中の「密」の状態を懸念しましたが、すれちがう場面でもそれぞれが配慮してくれるので、「こりゃあ、感染するなあ。」と思えるような場面は一度もありませんでした。月山登山は問題ないようです。でも、休日で登山客がごった返している状況になれば、話は別かもしれません。特にリフトの切符売り場は注意が必要です。今回は平日で、20人くらいしかいなかったため、みなさんが切符を買った後でゆっくり窓口に行けました。これが、次から次へとお客さんがやってくる状況なら、並ばないわけにはいきません。間隔マークがほぼ無視されていた現状では、ちょっと不安かな。
 できれば、スタッフの一人が列の誘導をしてくれるといいのですが。(そうなると、列は階段から外にまで伸びるでしょうね。

データ
8:00 リフト下駅
8:12 リフト上駅
8:40 姥ケ岳(5分休憩)
9:23 牛首分岐
10:11 月山山頂到着
11:30 月山山頂出発
12:05 牛首分岐
12:35 リフト分岐
13:00 リフト上駅
13:15 リフト下駅

おまけ
2年前、リフトの最終(4時半)に間に合わず、リフトの下をとぼとぼ下り、すでにシャトルバスも最終が行ってしまい、(姥沢駐車場が満杯で、下の温泉からシャトルバスで来ていた。)姥沢から温泉の駐車場まで6キロの舗装道を暗い中歩いたことがあります。その時の敗因は、もたもたしてリフトに乗ったのが11時を過ぎていたこと。
山は、とにかく早く行動すべきです。

しばらくの間、コロナ対策のため「日本百名山のうち80めぐり」を中断し、「やまがた百名山のうち80めぐり」をスタートします。

やまがた山HP 姥ケ岳

やまがた山HP 月山

スポンサードリンク