コロナウイルスの影響で、なかなか遠出するのが難しくなりました。公共交通機関に乗るのも抵抗あるし、宿泊施設も感染リスクがあります。
 そこで!(というわけではありませんが、)愛車を車中泊仕様にしてみようと思い立ち、早速実行してみました。(自粛で時間だけはありますから。)

ホンダエアウエイブは、意外に広い

 ホンダエアウエイブは、フィットの後部を思いっきり伸ばした姉妹車として登場したのが2005年。シートを倒すとほぼフラットなスペースが確保できる、コンパクトステーションワゴンとしてはよくできた車です。天井がほぼ全部ガラス張りという「スカイルーフ」も話題でした。
 そもそもエイアウエイブは、後部座席を畳めば身長178センチの私でもゆとりで寝られるスペースがあります。そのまま布団を敷けば大丈夫なことも間違いありませんが、就寝スペースを確保すると、一気に荷室が手狭になります。
 というわけで、今回の改造のポイントは、次の2点。
1−フラットで寝心地の良いベッドスペースを作る
2−ベッド下には十分な収納スペースを設ける

フルフラットでかなり広いよ。なかなか良い車です。

コタツとカラーボックスでベースができた

 時間はたっぷりあるものの、大工さんでもないし、最初から全て自作するのは大変そうだし、強度も心配。そこで、「もしかしたら、使えないかなー。」と思っていたコタツのフレームを入れてみたら、なんと奇跡のようにピッタリ!(実は1センチ程度コタツが大きかったのだが、無理やり押し入れたら入っちゃった。)
 しかも、このコタツが荷室にぴったり収まったため、後部座席を半分起こして緊急時には3人乗車が可能になるセッティングにしようと計画変更。後部座席がひとつ使えるって、意外と便利なんです。

ぴっちり入ったから、逆にガタつかなくて良い!

 今度は、コタツの面に合わせてベッドスペースを伸ばすわけですが、
「2✖️4の木材でフレームから作ろうか、それともカラーボックスでも置いて、そこから高さ調節しようか。」と悩むところです。慎重に検討した結果、カラーボックスに決定。その理由は、
「フレームから強度を保って自作する自信がない。」
「後部座席を半分残したので、ベッド下にカゴを置いてもうまく引き出せない。」
「カラーボックスが余ってる。」(自粛中の断捨離の成果)

カラーボックスがかなり低いなあ。ここを調整しないと。

上げ底で水平を作る

 カラーボックスを置いてみると、なんとなくベッドに近くなってきました。でも、かなり段差が残っています。この差をなくすために、カラーボックスのしたに板を何枚か敷くことにしました。
 ボックスとコタツの段差を計測し、水準器で水平を取りながら、試行錯誤してできたのが、この3つ。

カラーボックス上げ底キット3点セット。

 写真ではいきなり登場ですが、これを作るのに4時間かかりました。材料は家にあった木材の切れ端を活用。カラーボックスが動かないようにフレームにはまる板を打ったり、コタツの足と干渉しないように一部を削ったりと、まあまあ大変な作業でした。本当は完全に水平な面を作りたかったのですが、倒した背もたれの部分が当たって微妙に傾斜ができました。安定させながら水平を作るにはコタツの足から上げ底仕様にしなければならず、断念。(まあ、体感できない範囲なので、無理にこだわらないようにしましょ。)

最後部は2✖️4材とコンパネの切れ端で4センチちょっとの高さを確保
こんな感じに収まりました。板が噛んでいるので動きません。(パチパチ)
中央と前部にも上げ底板を設置。前部は裏板がハマっているのでズレません。
ほぼ水平な空間が出現しました。

 水平面ができましたので、あとは板を載せればOKです。でも、せっかくだから寝心地の良いベッドを作ってやろうじゃありませんか。
 ちょっと材料が足りないので、次の品を買ってきます。
『布』『コンパネ1枚』『5ミリベニヤ板1枚』

マット付き天板を作成

 制作過程を撮影していなかったので、最初に完成品を見ていただきます。

天板にマットを貼り付けた完成品
裏にはズレ防止の板がついています

 おおまかに作成した手順を説明しましょう。

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1 5ミリベニヤ板で天板を作る

 まず、5ミリのベニヤ板を使って3枚の天板を作ります。3枚は、それぞれカラーボックスとコタツの上に載ります。3枚に分けた理由は「設置と取り外しが楽」「カラーボックスの収納からすぐ荷物が取り出せるようにした」の2点。カラーボックスにのる天板の大きさにも違いがあります。前部のボックスから少しはみ出すようにして、180センチを確保しました。

2 天板にズレ防止の板を打つ

 天板が3分割なので、ズレがでると気持ち悪いし、安全にも問題が出てきます。そこで天板の下に「カラーボックスにぴったりはまる板」「コタツの穴にぴったりはまる板」を打ちつけ、天板が動かないようにしました。

 カラーボックス用は、カラーボックスの背面にぴったり切った板を置き、ボンドをつけてから天板を置いて貼り、天板とズレ防止板が張り付いたところでビス止めをしました。
 こたつは、まずコタツ天板の穴に合う板を切り、ベニヤの天板を置いた状態で、ボンドを塗ったズレ防止板を下から張り合わせ、乾いたらビス止めという工程です。これで「天板がびったりはまる状態」を作りました。(文章だけで伝わるかどうか・・・もし、同じように自作したい方がいらっしゃましたら、ご一報ください。)

3 コンパネを5ミリベニヤに合わせて切る

 実は本当の天板はここからです。12ミリのコンパネを、ベニヤで作った天板と同じ大きさに切ります。ベニヤ天板を置いて鉛筆で線を引き、あとはのこぎりで切るだけです。(機械がないので、ここは手作業・・丸のこやジグソーを持っていれば楽な作業です。)

4 バスマットを5ミリベニヤに合わせて切る

 ここで、バスマットの登場です。これは家にあったものをそのまま活用しました。なんでそんなにバスマットを持ってるかというと、これまでの車中泊で使用していたのでした。私は家にあったため2センチ程度の厚さのものを3枚使いましたが、うまく切り貼りすれば2枚でいけると思います。

5 古いマットレスを5ミリベニヤに合わせて切る

 断捨離した結果、使わないことが確定した薄いマットレス(厚さ4センチ)を活用しました。バスマットと普通のマットレスで、かなり寝心地の良いベッドができるはずです。

6 ベッドマットの作成

 少し大きめに切った布の上に、マットレス、バスマット、コンパネを載せて、布を伸ばしながらタッカーで止めていきます。シワにならないように辺の中央から少しずつタッカーを当て、最後は角をきちんと止めて完成です。
 ん?タッカーって何? タッカーというのは、巨大なホチキスで、薄いベニヤなどを止めるのに使う器具です。これだけはないと苦しいので、買ってください。3000円くらいで十分に使えるものが買えます。

7 マットとベニヤ板を貼り合わせる

 タッカーで打ちつけたコンパネは、布の端がビロビロしてて見栄えもよくありませんし、そのままでは布が外れるリスクもあります。最後の仕上げはベニヤ板の天板(ズレ防止板が付いている)とコンパネ(マットが付いている)を貼り合わせます。ベニヤの上からどんどんネジを入れるだけなので、作業は単純です。ここは電動のレンチ(ドリル)があると楽ですよ。

完成したベッドがこちら!

うまくはまりました
後部座席から見ると、こんな感じ
長さを確保するために、少し張り出しています
天板を開けると、そこは収納スペース!

 コタツの右半分が剥き出しでカッコ悪いので、天板をひとつ作りました。

コタツの穴に合わせて、板をつけています
うん、上出来だ

 収納も「コタツ下」「コタツの上」「カラーボックスの中4つ」と、かなりゆとりのスペースができました。寝心地も抜群です。

材料と費用

・コタツのフレーム(家にあった廃物利用。またコタツとして使用可。)
・カラーボックス2個(1個1000円程度)
・ベニヤ板(1畳分 1000円弱)
・コンパネ(1畳分 こちらも1000円程度)
・マット用布(1m幅で長さ3m、3000円ちょっと)
・その他板材など(廃物利用だが、買えば1000円程度か)
・お風呂マット3枚(買えば1枚1000円程度)
・マット(廃物利用だが、買えば3つ折シングルで3000円程度)
・ボンド、ネジ多数(なんやかんやで100本近く使いました。)

・のこぎり ハサミ カッター(木や布、マットを切る)
・タッカー(マット制作時、布をコンパネに止める)
・電動レンチ又はドリル(ビス止めに使用。全てドライバーでは腕が持たん。)

ドリルとタッカーです

 私は、家にあったものを廃物利用しましたので、購入したのはベニヤ、コンパネ、マット用の布だけでした。これで5000円程度です。
 もし、すべての材料(コタツは除く)を初めから準備するとなると、1万5千円程度になるでしょう。タッカーを買えばさらに3000円。
 でも、この程度の出費でできるなら、3泊すれば元は取れます。これで、遠くまで遠征して、観光や山登りを楽しみます。

早くコロナが治まりますように。

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