前日の夜は雨が降り、天気予報も思わしくありません。
「これは、明日は無理だなあ。」
と諦めていたのですが、朝起きてみたら青空が見える・・。
山では「予定変更して中止」はアリだけど「予定変更して決行」という行為は、ろくなことがないもの。でも、八甲田は登山客も多いし半日コースなので、なんとかなるでしょう。
ということで、登山開始が8時半。自分の中ではかなり遅いスタートです。

酸ヶ湯温泉登山口 立派なビジターセンターとトイレがあります。

 日曜日でもあり、酸ヶ湯温泉の登山口にはかなりの人がいます。駐車場に着いた時、ちょうど年配の団体さんが出発したところ。経験上、年配の団体さんのペースは自分より若干遅いので、きっとどこかで抜くことになるでしょう。とりあえず、先に「露払い」「熊払い」をして下さる団体さんには感謝しかありません。

スタート!

 まずは登山口で地図を確認。そばにいた人から「地図見なくても一本道ですよ。」と声をかけられ、ますます安堵して出発。(八甲田というと、雪中遭難事故をイメージしちゃって、ややビビってます。)
 最初はじわじわと階段が続きます。前日の雨で道はところどころぐちょぐちょ。水たまりもあったりして状態は良くありません。でも、薄雲が明るく、上から何も降ってこないので、条件は良い方です。
 階段が終わると、森の中のゴロゴロした石の小道を登り、高度を上げていきます。途中、視界の良い沢筋の道もあり、変化を楽しめます。霧の粒が大きくなってきたのでここでレインウエア装着。

最初は階段
視界が開けてきた
沢沿いの道
木の橋が滑って怖い
千人岱(ここまで90分)
千人岱には水場があります
山頂に向かう。視界悪し。

 10時、仙人岱に到着。ここまで1時間半。(ヤマップが80分、コンパスが100分のコースタイムなので、ほぼコースタイム通り。)霧で小岳の山頂が見えないので、往復の予定は中止して先に進むことにします。ここからは若干勾配が急になりますが、危険というほどでもありません。山頂直下の鏡池に来た頃には霧から小雨に変わり、どうやら山頂の眺望は期待できそうにありません。「やっぱり今日じゃなかったか。」という後悔の念が少し出てきます。

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鏡池。ここまで来ると山頂は近い。

 10時50分、山頂に到着。雨は上がったものの、霧で何も見えません。20分ほど粘ってみたけど回復しそうにもなく、諦めて下山します。下山コースは毛無岱経由なので、登った道とは別の道を降ります。自動車で移動する関係上山頂ピストンの行程が多いのですが、ここは小さく一周して元の場所に降りられるので、良いコースです。

最後の登り
山頂は賑やかです。でも視界ゼロ。

 途中、ロープウエイ駅への分岐付近にある避難小屋で昼食。ここから毛無岱に降りていきます。かなり急な階段をまっすぐ下り、湿地帯の木道を歩きます。湿地帯の木道は大好きです。でも、木道が濡れていて、しかも数カ所水没していました。(一度木道で滑って「うぉっとー!」と声をあげてしまった。近くに人がいなくて良かった。)

どんどん下る。避難小屋が見えてきた。
避難小屋、立派です。ここで昼食。

 歩きにくいものの、草紅葉がきれいで「来てよかったなあ。」と思えます。少々天気が悪くても、こういう瞬間があると良い思い出が残るもの。この繰り返しで山に来ちゃうのかもしれません。

毛無岱全景
ここ、転んだら下まで一直線だな。
草紅葉がきれい

 湿地帯を抜けると、あとは30分ほど下ったら酸ヶ湯温泉に戻ってきました。到着は1時半。全行程5時間の山旅でした。(コンパスの標準タイムが5時間、ヤマップが4時間半だから、ほぼコースタイム通りだな。)

酸ヶ湯温泉着いた。奥が登山者駐車場。

 帰りは酸ヶ湯温泉で汗を流して帰ります。下山口に温泉があるのはいいですね。でも、1000円は少し高いなあ。「タオル付き1000円」という価格設定しかなく、なんだか観光客の足下見てるなあと思ってしまいます。「タオルなし800円」の設定を強く望みます。

 名物の「ヒバ千人風呂(混浴)」は、確かに大きい湯船だけど、さすがに千人は入らんだろう。それでも整然と体育座りで並べば、150人くらいはいけそうです。(お約束通り女性はゼロ。)千人風呂とは別に男女別の内湯もあり、そちらは落ち着いた雰囲気です。評価の分かれるところかもしれないけど、自分はこちらの小さい風呂の方がいい感じ。

 お値段に不満を言いましたが、風呂自体はとても良いです。悔しいけど「もう来ることはないかも。」と思ったら、やっぱり入っちゃいます。

リンク 酸ヶ湯温泉公式サイト

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