午前中の早いうちに二岐山を登り、時間を有効活用しようと八溝山に向かう。地図を見れば山頂付近まで車で行けそうなので、到着時刻によって無理のないコースにしようと思う。車を走らせること2時間半で無事に登山口に着いた。

(13時 今から登ります)

 午後1時、旧参道脇にある駐車スペースに車を停める。ここから日輪寺を通り山頂に向かい、帰りはまっすぐ降りるというコースを選択。時間も十分あるし問題なく行ってこれるだろう。それに、いざとなったら車道がある。
 道は一度谷の方に下りてからゆっくり登りになる。松林の中の道は整備が行き届いていて危険なところも汚れるようなところもない。30分ほどで日輪寺に着いた。 

(最初は下って)
(そしてまた登り)

 しかし、ここで問題が発生。日輪寺に向かう分かれ道の先に「これより先千円」の立て看板がある。「こんな小道に千円ふんだくることがあるのか?日輪寺には行くなということか?」若干気分を害したが、本当に取られることもなかろうと根拠もなく納得して日輪寺に立ち寄ってみる。寺そのものは立派だが駐車場に車もなくひっそりしている感じ。いきなり千円徴収されるのを恐れて遠くから手を合わせ、すぐに登山道に戻ろう・・・ところが、帰り道の入り口にも同じように「千円」の立て看板が見える。意味がわからない。往復すれば最悪2000円とういうことだろうか。

(ここから千円???)
(うわっ!逆方向にも看板ある!)

 その後、登山道に戻っても至る所に「立ち入り禁止、罰金三万円」「これより先千円」の看板が立っている。そもそも看板の意味が「道を外れるな」なのか「道を歩くと千円」なのかもはっきりせず、信仰の山なのにこっちの気持ちがどんどん荒んでくる。道それ自体は悪くないのだが、こういう看板ひとつで気分が下がり、「ここには二度と来ないだろう。」というふてくされた気持ちで歩く。でも、途中の湧き水は美味しくて気持ちがいい。

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(この看板の意味は「道を外れると3万」「この先の道はダメ。行ったら3万」のどっちだ?)
(また出てきた。後で積算金額の請求書が来たらどうしよう)
(まずい、洗脳されている。千円がお値打ち価格に思えてきた。)
(美味しい湧水は無料のようだ)

 2時15分、車道を通過。なぜか車道にたくさんの車が縦列駐車している。ここから登ったら10分くらいで山頂だろうと思いながらさらに進むと、たくさんの人がでかいカメラをセットして黙ってたっていた。一瞬何が起きているのか思考停止してしまったが、どうやらバードウォッチングのようだ。なるほど、あの縦列駐車はこれだったか。
 ここはバードウォッチングのメッカなのだなと気づき、ここでようやく霧が晴れたように「罰金三万円」「ここから千円」の意味が理解できた(ように思った)。もしかしたらバードウォッチャーの中には藪をどんどん入り込んでカメラを構える人もいるかもしれない。最近の撮り鉄のマナーの悪さを耳にすると、それも想像できる。日輪寺の住職は無断で敷地内に入り込まれて、仕方なく厳しい看板を立てているのかもしれない。

(たくさんのバードウォッチャー(写ってない人もたくさんいます))

根拠もなく想像でバードウォッチャーを悪者にしたかもしれないので、もしとんでもない勘違いがあったら申し訳ありません。

 とりあえずバードウォッチャー軍団の近くを通る時は、できるだけ静かにして通過する。そしてすぐに山頂に到着。ここまでちょうどコースタイム通り。
 山頂には展望台があり、登ってみるとそれなりに景色が楽しめる。若干天気が悪くなってきており、厚い雲が低く広がっていて遠くの山が見えないのが残念である。

(山頂きた。)
(展望台から山頂を見下ろす?)

 10分ほど山頂で説明の看板を読んだりしていたら、雨がパラパラと降ってきた。これは予想外。急いで下山開始。本降りにならないうちにと急いで下りたら、30分で登山口に戻って来た。結局その後雨は降らなかった。
 全行程2時間の小ハイキング。看板に元気を取られ、天気もどんよりして爽快感はなかったが、信仰の山だと思えばそれなりの雰囲気はあり、点在する湧水もおいしい。これが抜けるような青空だったらまた違った感想になったかもしれない。

(帰りも別の湧水ありました。)
本日のコース(反時計周り)
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