ゴールデンウイーク中に、あちこちの山で遭難騒ぎがあった。槍ヶ岳や谷川岳で人が亡くなっている。富山石川の県境にある医王山では、親子3人が夜になっても帰らず捜索願が出ていた。こちらは翌日に無事救出されて安堵している。好きで雪山に登って遭難するのは本人の勝手だが、子供はかわいそうだからね。
 この時期は、有名な山はまだ雪があって登れない(登りたくない)。そのため、やや低い山を中心に周ることになる。今回は大滝根山だ。(関東シリーズとなっているが、一部関東外の山も含みます)

 大滝根山は、有名な「あぶくま洞」のすぐそばにある。登山口から片道1時間半というお手軽な山である。ガイドブックにも「4月中旬~」とあるので問題はないだろう。

健康センターは立ち入り禁止 手前のスペースに駐車

 いつもなら登山口の駐車場に前泊するので朝一の出発だが、この日は家からスタートになる。6時半に家を出発し、予算の関係で高速を使わずに車を走らせ、10時過ぎに登山口に着いた。登山口にはリゾートホテル跡があり、ホテルから健康ランドに姿を変えて頑張っていたが、残念ながら廃業してしまい、今は廃墟となった白い建物が物悲しい。傍にはきれいな教会などもあるのだが、こちらも扉はなく無惨な状態だ。ここまで劣化が進むと、もはや復旧は不可能だろう。

 ホテルの敷地は駐車場も含め立ち入り禁止。登山者は立ち入り禁止のロープの前に車を停める。10台くらいは置けるようだ。すでに車が1台。ということは、山に登っているのはひと組だけか。

歩きやすい

 10時半、登山開始。最初は車も通れる砂利道を10分ほど歩く。ここで下ってきた熟年夫婦とすれ違ったので、もはや山には誰もいないと思われる。百名山はどこに行っても人がいないということはないが、200名山・300名山になると景色が変わる。100名山でないだけで、登山者は激減するのだ。もっとも、コロナ禍にあって人がいないというのは有難いとも言える。

 次第に道は狭くなり、いつの間にか登山道になっているという感じ。綺麗な沢に沿って緩やかに登る。沢の水は飲めるだろうかという疑問が湧いたが、水は十分に持ってきているのでここは危険を冒さない。

 20分くらい登ったところでお地蔵さんが姿を現した。ここでルートは分岐するが、どちらを通っても山頂に着く。どちらがどうなのかわからないので、計画通り左の道を進むことにする。

無事に戻れますように なむなむなむ・・・

 分岐点から少し登ると、斜面はだんだん急になり、ロープや鎖が出現する。木が茂っているので恐怖感はないが、かなり急な崖を登っている感じがする。これでほんとの岩場ならさぞかし恐ろしいだろう。石と木の幹につかまりながら這い上る。途中で息があがり、水を飲んでまた登る。

急登も少しだけあります

 でも、急登も15分程度。だんだん空が近づいてくると斜面も緩くなり、最後はほぼ平坦な道をあるくことになる。そして突然自衛隊のレーダーが目に飛び込んでくると、そこは山頂。時計を見ると11時40分だった。急いだ場面はなかったが、コースタイムより若干早く、1時間10分で登り切った。山頂には小さな社があるが、そこは本当の山頂ではない。10mほど後方に少し高い面があり、そこに三角点もある。しかし、山頂は自衛隊の敷地なので入れない。できれば金網をうまく迂回させて、三角点には触れるようにしてほしい。

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山頂はかなり広い
金網越しに三角点を撮影

 社に手を合わせ、パンをかじって10分ほど休憩。山頂はあまり景色もよくないので早々に下ることにする。11時50分に山頂を出発し、今度は別コースで下る。こちらは尾根伝いのコースで鎖場もなく、比較的歩き易い道になっている。こちらを下って正解だった。特に大きなトラブルもなく、12時50には登山口に戻ってきた。

帰り道からレーダーを撮影
ペラペラ石はパスしました
木がないと高所恐怖の自分には厳しいと思われる
出羽三山と繋がりがあるのね
八重桜がきれい

 あっという間の登山だったが、1ヶ月間自粛していたので、足取りが重かった。スタートの山としてはよい選択だったかもしれない。

立派な教会なのに今は朽ちるのを待つだけ
本日のコース

 天気は明日も持ちそうなので、二岐山に移動開始。

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