12日

 茅ヶ岳を午前中で終えて、午前中のうちに大菩薩嶺に向けて車を走らせる。登山口のある上日川峠までの道は、何故か遠回りのダムを通る道を選択した。きっとこっちの方が広い道なんだろうと不覚にもナビを信じて進んだ。(結局別の道の方が良のを知るのは2日後)
 途中、瓦礫が道路に散乱している場所もあってビビったものの、12時過ぎには登山口に到着した。コースタイム4時間程度なので、今から行けないわけではないが、ここは自重してゆっくりと車内で過ごすことにする。(このあたりが慎重すぎるところ。でもソロの場合はこれくらいでちょうど良いと思ってる。)

けっこう怖いんですけど。
今日も一人ぼっち。となりの車は山荘の人のかな?

13日

 朝、あたりはもやがかかり、天気予報も雨になっている。それに駐車場には他の登山者の姿も見られない。しばらく空の様子を伺っていたが、雨も降りそうにないので、9時過ぎに出発してみることにした。だめなら途中で戻る気満々である。
 コースタイム通りに30分ほどで福ちゃん荘に到着。人の気配もなく店も開いてないのでそのまま進む。ここから大菩薩嶺までまっすぐ登る道もあるが、とりあえず大菩薩峠に向かう。峠には介山荘という宿泊施設があり、そこまでは車道が伸びている。(とは言っても道が悪く、ジムニー一択かな?)つまり、ずーっと砂利道の車道を歩くことになる。登山の醍醐味はないが、ひょっとして雨かもという状況なので、安心できる道とも言える。

福ちゃん荘までの歩道
福ちゃん荘
車道を歩く
車道を歩く
峠に着いた。

 10時半、大菩薩峠に到着。目指す山への道は霧で何も見えず、しかも小雨が降って来た。風も吹いてきてかなり寒い。時間的に先を急ぐ必要もないので、持ってきたパンを食べ、ポットの湯でコーヒーを作り飲みながら、天気の回復を待つことにする。介山荘の前の庇とベンチがあって助かった。
 11時半になっても雨が上がる兆しはなく、おまけに誰も登ってこないし介山荘も閉じていて誰もいない。無理して行けなくもないだろうが、行っても楽しくないのでここで撤退を決断。車道を再び下りて駐車場に戻って来た。
12時半には駐車場に戻り、午後を車内で過ごし、そのまま2泊目に突入。駐車場に来てからここまで誰にも会ってない。

ずーっとこんな感じ

14日

 晴れた! よし、これなら気持ちよく登れそうだ。朝早く車がやってきて登山の準備を始めている。1人じゃないって素敵! しっかり挨拶をして今日の行程を聞くと、大菩薩嶺から小金沢山まで行くという。行程は違うがどこかで会うかもしれない。
 5時20分、駐車場をスタート。福ちゃん荘までの道(登山道)は昨日歩いたので、今日は車道を歩いて時間短縮を図る。15分で福ちゃん荘に着き、ここから大菩薩嶺にまっすぐ登る。昨日とは逆コースになる。ゆるやかな尾根道を徐々に高度を上げていくと、周りの木々もまばらになり、岩が目に付くようになる。だいぶ頂上に近づいたところで振り返ると、そこには美しい富士山の姿。今日まで我慢した甲斐があったというものだ。もし昨日無理して登っていたら、この景色を見ることはなかっただろう。(とは言ってもここは山梨県。どこに行っても富士山が見えるから珍しい光景ではない。)

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今日は唐松尾根から山頂へ
尾根道、怖くない
雷岩からの富士山
山頂来ました

 雷岩というピークに来ると、ここからはほぼ平坦な尾根を10分ほど進めば山頂に着く。この界隈の最高点のようだが、山頂は平坦で気に囲まれているので眺望はない。でも、2日停滞してからの山頂なので、少し感動した。
 山頂から雷岩を経て大菩薩峠に向かう。ゆるやかな下り基調で苦しい場所はなく、しかも富士山が美しいので何度も写真を撮りながら楽しく大菩薩峠に到着した。時計はまだ7時半を指している。こんないい天気に早々と下りるのも悲しいので、思い切って小金沢山にも足を伸ばすことにした。

大菩薩峠へ下る
昨日より雰囲気よし

 介山荘の脇を抜けて一度小山を登り、再び笹の小径を下ると石丸峠に着く。時刻はまだ8時10分、まだまだ時間はある。ここで、駐車場で一緒だった人と再会。小金沢山まで行って戻って来たところだという。時刻も早いので大菩薩嶺にも寄っていくことにしたと言うので、自分と逆回りになる。

石丸峠
笹薮が伸びてないので歩きやすい
途中、こんな所もある
到着!
気になるけど、今日は止めておきます。さあ、戻ろう。

 小金沢山までは、何度か偽ピークに騙されたり、そこそこ大変な急登があったりと、大菩薩峠とは雰囲気がずいぶん違う。でも、時々林間から富士山が見えて楽しい。そして9時過ぎに目的の小金沢山に到着した。この先には「牛奥ノ雁ガ腹摺山」という日本一長い名前の山もあることを知ったが、スマホにダウンロードした地図の範囲外だったので無理をしないことにした。(後に、往復1時間程度だったことを知り、ちょっと悔しかったりもする。)
 20分ほど山頂でゆっくりして、再び大菩薩峠に戻る。およそ1時間半で峠の介山荘に到着。店が開いていたのでコーラを買って一人乾杯。この時間になると峠には登山客がたくさんいて、華やかな雰囲気だった。(百名山だし、これがいつもの姿でしょうね。)

まあ、華やかと言っても人は少ないです。

帰りは昨日同様に車道を下り、12時丁度に登山口に到着。駐車場はいつの間にか満杯になっていた。

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