9合目、視界は・・

 昨日は天気が心配だったので登山はお休み。結果的にその判断は良かった。一昨日の羅臼岳の疲労が予想以上に激しく、とても動く気になれない一日だった。たしかに10時間の行程は楽ではないが、いったいあの疲労感は何だったんだろう。おまけに下山した時点で体もかなり臭かった。知床の瘴気を吸い込んで獣になりかけたのだろうか。知床恐るべし。でも今日は予定している三山の中では一番手軽な山。5時間程度なのできっと大丈夫。

 午前7時に清里の宿を出発し、およそ2時間かけて登山口に到着。天気は完璧ではないが、雨は降っていない。早速準備をして9時30分スタート。ここは活火山なので時々噴煙を上げたりもするし有毒なガスも発生する。サイレンが鳴ったら素早く下山せよと看板に書いてある。でも、意識としては悪天候や熊の攻撃うぃ警戒するくらいで噴火というものはあまり考えない。

日本中どこでも、スタートはこんな感じ

 スタートは林間コース。少し急な場所もあるが、問題はない。まずまずのペースで進む。3合目あたりから少しずつ視界が開けて空が大きく見えてきた。山頂付近は雲で見えないが、所々青空も出てるので期待できそうだ。登頂時にはすっかり青空になっていることを祈りながら進む。

青空出てきた
7合目、樹木が低くなってきた

 5合目から7合目にかけて木々がどんどん低くなり、いよいよ火山の雰囲気が出てきた。しかし風が強くて寒い。山頂部はまだ霧の中だ。途中、若い三人組とすれ違う。山頂はかなりの強風で長居をせず下りてきたという。(寒いの苦手です)
 11時10分、8合目を通過。山頂まで500m。でも、ここからさらに風が強くなってきた。9合目からは噴火口の縁を歩く。飛ばされるほどではないが、やはり寒い。残念ながら景色は望めないまま頂上を目指す。

スポンサードリンク
山頂来た! 周りは真っ白

 11時30分、登頂。登山口から2時間で到着した。周囲は霧。でも風が強いので時々霧(雲)が飛ばされて視界が開ける。少し粘って待ってたら、剣ヶ峰方面の眺望もちょっとだけ見られた。条件はあまり良くなかったが雨が降ってないので良しとする。あとは早々に退散。
 山頂付近で出会ったシニアの夫婦は、更に先に進みオンネトーがら下りるという。どうか無事でありますように。(その後、遭難というニュースもなかったので無事下山したものと思われる。)

ご夫婦が登ってきた
ちょっとだけ霧が飛ばされて、剣ヶ峰が見える
火口も見えた
下山途中、オンネトーも見えた

 山頂は寒すぎるので食事をとらず、8合目を通過したあたりで岩陰でひと休みする。温かいコーヒーを飲んで一息ついて元の道を下る。かなり体が冷えたが、それでも無風の林間を歩いているうちに温まってきた。
 13時40分、登山口に戻ってきた。天気は完全に回復し、今この瞬間に山頂にいたら、素晴らしい景色が見られたに違いない。でも、あの強風の中2時間も山頂にいたらホントに死んでしまうわい。
 せっかくなので雌阿寒温泉(かなりの硫黄泉)でゆっくり体を温めて、オンネトー湖を見て宿に帰還。いよいよ明日は最終日だ。

スポンサードリンク