7月9日

 幌尻岳の帰りにパンクし、タイヤ交換。ブレーキパッドが減っていると指摘されて苫小牧のディーラーに連絡、12日(月)に予約する。気分転換に新冠ホテルヒルズに宿泊すると、山で一緒だった男女のペアも泊まっていた。夕食時に一緒に宴会。

7月10日

 80キロの道のりを静かに運転し、苫小牧の「道の駅ウトナイ湖」まで移動し、ここで宿泊。時間はたっぷりあるが車を動かしたくないのでじっとしている。

7月11日

 苫小牧市内のビジネスホテルに宿泊。翌日に車を預けることを想定し、2泊予約する。

7月12日

 ディーラーでブレーキパッド交換。取り寄せになるので1日預かるかもと言われていたが、部品があるということですぐに交換してもらえる。ラッキーではあるが、すでにホテルを確保しているので無駄にもう一泊。それにしても、車のトラブルで動けない期間に限っての晴天よ。

7月13日

 元気な自動車で出発。アポイ岳に向かう。アポイ岳は6月初旬に一度通過したが、その時は入山禁止の措置が取られていた。「山を愛する人はルールをしっかり守れる人であると信じています」という情に訴える掲示板を見て諦めた山だ。ネットの情報ではその措置も解除しているらしい。

 午後2時前に登山口に到着。ビジターセンターが開いているので情報収集がてら見学する。聞けば翌日は5年生の遠足登山が入っているという。「子どもたちがわいわいするので、その前に登られた方がよろしいかと。」いやいや、それだけの人数がわいわい移動すればクマは逃げるだろう。ここはひとつ、遠足の後ろをゆっくりついていこう。ビジターセンター駐車場で宿泊。

7月14日

 実に1週間ぶりの登山となる。とりあえず準備をしてビジターセンターの前で小学生を待つ。7時半過ぎに大型バスが到着。先生が降りてきてこっちに向かって「おはようございます。今日はよろしくお願いします。」と挨拶してきた。(紛らわしい場所にいてごめんなさい)

 8時ちょうどに遠足登山隊スタート。30人程度の子ども達に付き添いは4人。(先生2人、養教1人、ビジターセンターのスタッフ1人) 気をつけていってらっしゃい。遅れて8時45分にこちらもスタート。今日は楽しい1日になりそうだ。

ストックにキャップは常識
携帯トイレも常識(でも使ったことなし)
名句だ

 アポイ岳はコースタイム4~5時間。景色も良いし花の種類も多いし、カンラン岩が露出しているという地質の勉強にもなる、遠足にはもってこいの山である。ただ山をひたすら登るでなく、小休止して説明を聞きながらの登山なら脱落者も少ないだろう。

 と、思っていたら、しばらくして集団から遅れた女の子数人に追いついた。養護教諭さんらしい先生と一緒に休憩所で休んでいる。「元気ですか?」と声をかけると「私は途中の小屋までなんで、ゆっくり行くんです」とのこと。単に気持ちの問題なのか体調なのか、あるいは何かしらのハンデを抱えているのかは知る由もないが、そこそこ元気のよさそうな子たちなので問題はなさそうだ。集団と遅れたグループの間を行ったり来たりしている若い男の先生が大変そうだ。

 10時20分、遅れたグループと一緒に5合目小屋に到着。そして5分も経たないうちに先生の「出発するよー」の声。そうそう、体力のない子は遅れて遅れてひーひー言いながら休憩場所に到着すると、休む間もなく休養十分の強い子についていくしかないのだ。遅れる子ほど長い休憩時間が必要なのにこの矛盾。いや、これは先生が悪いわけではない。ある意味これが世の中の縮図でもある。遅れても良いから頑張ってついていってほしい。

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 さて、自分も少し遅れてスタート。なぜか途中で諦めて下りてきた男の子とちょっとだけ話をして、集団を追う。もはや自分も引率者の一人になった気分。

5合目を越えると険しくなる
がんばれ子供たち
はんれい岩
雲海の上に出た

 7合目付近で雲の上に抜けたようで、きれいな雲海に子どもたちの歓声があがる。青空の下に広がる白い雲の地平線(雲平線?)なんてそうそう見られるものではない。よい時に登りましたね。見上げれば雲一つない青空にアポイ岳の山頂が見える。途中、間違って迂回コースに入りかけたが思いとどまり、11時30分、無事山頂に着いた。

ここは転んではいけない場所
どんどん登る
山頂!

 山頂でゆっくり時間を使い、子ども達が出発してしばらく経った12時30分下山開始。既に雲海はきれいに消え去り、今度は海沿いの街から水平線まで一望できる。雲海と雲のない景色の両方を堪能できるとは、きっと幸運の星の下に生ませた子供がいるのだろう。(自分一人だったら、結果は見えている)

見事な景色 アポイ岳が好きになる

 少しずつ集団に追いついたようで、後半は最後尾を歩く若い先生とおしゃべりしながらの下山。基本的にはとても良い子ちゃん達だそうだ。

 14時30分、ビジターセンター到着。子供達はバスが来るまでの1時間ほど公園で遊ぶそうだ。先生方、お疲れ様でした。

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