大山

 前日の夕方に南光河原駐車場に到着。トイレもあるし快適に眠れる場所だ。車中泊をしそうな車は2台ほどで、百名山としては若干少ないなあというイメージだ。駐車場内をウロウロしてたら、タクシーの運転手さんが車中泊のおじさんと話していた。聞けばタクシーの運転手さん、登山者の男性をここで降ろした際に「4時に戻ります」と言い残したという。運転手さんはそれが迎えの依頼と解釈して4時前から待っているのだが男性は帰ってこない。話を聞いた現地のスタッフさん(パークセンターの職員さんかな?)が途中まで登って様子を見てくるのを待っている状態だった。戻ってきたスタッフさんによれば滑落の情報もそれらしい様子もないので、無事に下山したのではないかと。運転手さんも「戻りますとは言ったけど、待ってて下さいとは言わなかったから、早く下山して近くのタクシーで戻ったのかなぁ」と納得して帰っていった。タクシーの手配は明確にしないと、本人の全く知らないところで迷惑をかけるかもという教訓でした。

料金は無料です
麓の阿弥陀堂に寄っていく

 翌朝5時起床。昨夜は車の数も少なかったが、早朝からたくさんの登山者がやってきて、駐車場はかなり混んでいる。さすが100名山である。しっかり朝食をとり、5時40分スタート。夏山登山口から阿弥陀堂を経由して登山道に入る。

 駐車場の看板によれば「一木一石運動」という取り組みで、山頂の緑が蘇ったそうだ。なるべく石を下に落とさないようにという配慮だろう、登山道はほとんどの場所が木材を使った階段になっている。おそらく二百名山・三百名山に比べ、登山者の数は100倍を超えるだろう。それだけに「登山者が原因の山の荒廃」という問題は避けられない。いっそ入山禁止にしてしまえば山には良いのだろうが、経済効果も捨て難いだろうし、やはりここはガッチリ歩道を整備するしかあるまい。ところで、「一木一石へのご協力をお願いします」とも書いてあったが、具体的に何をすれば良いのだろう。麓の石を持って山頂に置いてこいということなのだろうか。そこがうまく伝わってないような気がする。(だから、今回は何も協力していない。協力したのは登山道から出ないことだけ)

どこまでも階段が続く
6合目避難小屋

 7時15分、6合目避難小屋に来た。ここからの景色は雄大で良い。使ってはいないがトイレもあるようなので有り難い施設だろう。

 6合目を過ぎてからも、基本的には階段上に整備された道を登る。そして1600mを越えたあたりからは最後の木道になる。この木道もけっこう長いが、視界が良く気持ちのよい道だ。

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山頂ではわんちゃん撮影会勃発
寒いので小屋で休もう

 8時20分、登頂。最高点はさらに先だが、ここからは危険な崩落崖の上を通るので通行止めになっている。山頂には頑張って登ってきた2匹のわんちゃんがいて、皆で撮影会。そして昼食。テラスに腰掛けて近くの人と話しながらゆっくりする。でも、今日は少々寒いので避難小屋に移動してさらに一休み。9時に売店が開いたのでカフェオーレ(300円)を注文。持参したものを飲めば良いのだが、室内で休ませてもらったし、多少は売り上げに貢献しなければなるまい。

 9時20分、実に1時間も休んでから下山開始。天気も持ちそうだし、次の道後山は2時間程度なので、今日行ってしまおう。帰りはダイセンキャラボク林を通る木道を周ってから、元の道を下る。休憩は十分なので特に大きく休むこともなく下山した。駐車場を11時に出発し、道後山に向かう。

道後山

 道後山という名前は、どうしても道後温泉をイメージしてしまい、四国の山と勘違いする。ここは日本三百名山であり、新・花の百名山であり、中国百名山でもある。小さいが由緒ある山なのだろう。スキー場を通り過ぎた月見ヶ丘駐車場に車を停めて、13時40分スタート。若干雲が出てきたが、山はくっきりと山頂まで見えており、特に悪化する様子もない。

先に岩樋山へ

 まっすぐで綺麗な散策路を進み、20分ほどで岩樋山の分岐点に着く。岩樋山は道後山とは双子のように並んだ山で、標高も全く同じだ。たまたま隣の道後山が代表となったが、こちらが三百名山でも良かったわけだ。そんな岩樋山に敬意を表して登る。登りもそれほどの急斜面ではなく、あっという間にひらけた草地の中の山頂に出る。まだ登山口から30分しか経過していない。山頂からは目的の道後山が見える。見た目も岩樋山とほとんど同じだ。一度ゆるやかに下り、そしてまたゆるやかに登り返すと、道後山頂だ。時計は14時30分。

奥が道後山
すこし登り返し
山頂

 10分ほど休んだが、山頂で特にすることもないので、すぐに下山。道後山を下りたら、帰りは岩樋山には登らず巻き道を歩き、15時30分には駐車場に到着した。あっという間の2時間の山登り終了。

 ここまで3日連続で良い天気が続き、毎日2つずつの登山ができた。基本的に雨男の自分には珍しい幸運と言える。中国の山は残り2つ。もしかして明日も行けちゃうかなと思うと、人生の幸運をこれで使い果たしそうで、ちょっと怖い。

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