氷ノ山

 伯母子岳で近畿の山に区切りをつけて、中国地方に向かう。下山したのが9時20分なので、今日中に氷の山の近くまで行けそうな気がする。距離はおよそ300キロ、高速は使わない。それでも暗くなる前に着くだろう。

 車は大阪を通り、丹波に向かって進む。途中、宝塚を通った時には真っ先に歌劇団が思い浮かんだ。理由はわからないが、小さい時にどこからか招待券をもらったか何かで、タカラヅカのショーを一度だけ見たことがある。でも、当時は何がどう面白いのか全くわからなかった。(そりゃそうだろう、小5くらいの男子だから) 

 午後5時、「道の駅ようか但馬蔵」に到着。今日はここで寝るとしよう。登山口までは残り20キロなので、もう大丈夫だろう。

 18日朝、道の駅を出発し、登山口の福定親水公園についたのが5時20分。すぐに準備をする。中国地方の三百名山は、どれも半日で行ける手頃な山なので、天気が良いうちに2つくらい登っていきたいものだ。ゆとりがあれば隣の扇の山まで行く気満々である。

 水曜日なのだが登山客は多い。すでに駐車場はさらりと埋まっており、次々と出発していく。ソロ登山者にとってはコースに人がいるということ(そしてあまり混んでいないこと)は重要だ。いつもより安心感がある。

 序盤はそこそこの急登の尾根だ。左右に滝の表示を見ながら九十九折りの道が続く。1時間ほどで道は一度平坦になり、地蔵堂という小屋を過ぎると再び急登。今度は道そのものが横に傾斜していて油断すると滑り落ちそうになる。ハシゴもあって大変だ。

滝が多い
地蔵堂
歩きにくいな
氷ノ山越 ここから稜線
何をぶん廻すのか気になる

 7時20分、「氷ノ山越」に出る。ここは、反対側から登る道と合流し、左右に稜線ルートをつなぐ十字路だ。小さな小屋と休憩用のベンチがあるので、ここで一休みして、稜線を登る。ここからは視界が開け、傾斜も緩やかになるので歩きやすい。途中に崖のような登りも少しあるくらいで、思ったより早く山頂に着いた。時刻は8時ちょうど。なかなか良いペースだ。

山頂見えてきた
山頂

 青空の下の山頂は久々なので、うれしくて20分ほどゆっくり昼食。そして下山する。下りは神大ヒュッテを通る周遊コースを行く。途中、すでに5月も中旬だというのに大きな雪渓が残っていた。これくらいの雪が5月に残るのだから、冬はかなりの豪雪地帯なのだろう。雪渓を通過するとしばらく平らな笹原を歩き、すぐに神大ヒュッテだ。その後もゆるやかな尾根を進むのだが、木々もまばらで全体に明るい雰囲気だ。親水公園から登るよりも、こちらの方が楽なのではないだろうか。

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東尾根非難小屋

 9時30分、東尾根非難小屋に到着。ここからは、尾根をまっすぐ下る道もあるが、尾根から横に下る道を進む。急な斜面を20分ほどジグザグに降りて、登山口に着いた。しかし今回はここがゴールではない。別の登山口に降りたので、車のある親水公園まで舗装道を歩かなければならない。それが意外に長く。10時20分にようやく車に戻った。1周5時間のなかなかハードなコースだった。

ゴール ここから舗装道を歩いて駐車場へ

扇ノ山

 氷ノ山から扇ノ山までは直線で10キロちょっとだが、登山口は反対方向なので、車で60キロの道を走る。(これは、山のアクセスあるあるだな。)途中、ミニフレッシュ関宮店に入り、弁当を買って食べた。(うまかった) 知らない土地に行って地元のスーパーに入るのは結構好き。

ありがとう ミニフレッシュ関宮店

 12時15分、「水とのふれあい広場」に着いた。見れば素敵な水場があるので帰りに汲んでいくことにしよう。すでに午後なのですぐに出発する。地図で見るとそれほど険しい山ではなく、コースタイムもコンパス(けっこう他よりゆっくりな設定)で3時間だから、急がなくても3時には戻れる筈だ。

 コースはほとんど平地と言って差し支えないだろう。3キロの道のりを歩いて250mしか登らないのだから、急な登りはどこにもない。木道と土の道と、緩い階段と、そしてこの時期は雪渓も少し残っているので、そこだけちょっと歩きにくいくらいだ。緩やかな登りと下りを繰り返しているうちに山頂に来てしまったという道だ。山登り感はほとんどないが、ハイキングコースとしてはいい場所だ。山頂の展望も良いし。時刻は13時40分。片道1時間半だな。

山頂

 山頂には小さな避難小屋があり、中を覗いてみたがきれいだ。寒い時は重宝するだろう。でも今日は天気が良いので外で15分ほど過ごす。遠くに氷ノ山も見えている。午前中はあそこにいたんだよね。よしよし、今日も頑張ったな。

 平坦ルートなので、復路も同じくらい時間がかかり、駐車場に戻ったのは15時すぎ。ほぼ予定通りのタイムだった。広場の水場では椅子を出してくつろぐ人もいる。道路わきの駐車スペースだが車の通りもほとんどないし、ちょっとしたピクニック気分を味わえる良い場所だ。

 順番を待って水汲みをしていたら声をかけられた。山形ナンバーの車を見つけて気になっていたという。旅の大まかな計画を話したら驚かれた。そういえば、家を出て既に1ヶ月半が過ぎている。(そんな旅も今回はもうすぐ終了の予定)

水の詰め替え作業
車で移動中、はじめてアナグマ見た
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