前日はケーブルカー坂本駅の駐車場(砂利)で就寝。20時頃に奇声を上げて少し離れた坂道を下っていく数人の人がいたり、その後バスが駐車場に入ってきて人がゾロゾロ下りていったりと落ち着きのない場所だったが、きちんと夢を見て寝た。

 午前6時起床、坂本駅のすぐ傍に5台だけ駐車可能なのでそちらに移動し、トーストにコーヒー、そしてバナナ3本の朝食をとる。あとは8時の便を待つだけである。今回はケーブルカーを使うので比較的ゆとりの朝になった。こちらのケーブルカーは大正から昭和の初めに作られたもので、駅舎も当時のままで文化財に指定されている。しかも日本最長なのでとりあえず乗ることにした。日曜日だが、8時の便はガラガラで、8割は山頂への出勤のようだ。

歴史あるケーブルカー駅舎
中もシック
乗り物好きです

 ケーブルカーは11分で山頂に到着し、すぐに登山開始。通勤客と数人の観光客は延暦寺東塔に向かったが、1人自分だけは舗装道の左の階段を登り、まずは比叡山の山頂を目指す。ほんの少し山道を登ったらいきなり車道にでて、そこを横切ると再び山道に入る。なかなかの急斜面できつい。(結局、この斜面が全行程で一番の難所だった。)

1人だけ山頂に向かう
道路を横切り
写真ではわからないけど登りはきつい(でもすぐ終わる)
地味ですが山頂です

 難所とは言ったものの、30分で山頂に到着。(この時点では「10時くらいにはケーブルカー降りちゃうんじゃない?」などと呑気に思っていた。でもそうはならなかった。)山頂から反対側の叡山ケーブル駅まで歩き、そこから延暦寺西塔を目指す。道は車も通れそうな(実際通れる)道を歩き、途中でミツバツツジの群落なども楽しんでゆっくりと歩いたら、西塔に着いたのが9時40分だった。まあよい。今日はここからケーブルの駅に戻れば良い。歴史には詳しくないが、確か延暦寺は信長の焼き討ちに遭ってる筈だから、ここにある建物はその後のものなのだろう。構内には聖徳太子の絵などもあったから、焼き討ちがなければ違う風景だったのだろうかと思う。

西塔着いた

 さて、ガイドブックによると比叡山は「横川」という北に4キロの場所も由緒ある場所らしく、そこまで歩道が通っている。当初の予定にはなかったが、天気も絶好で急ぐ必要もないので歩くことにした。登山届のコースから外れるが、わきに車道が通るので大丈夫だろう。

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 横川までの4キロは、いかにも山の散歩道という風情があり、なかなか良い。この道は「京都一周トレイル」というルートの一部でもあり、けっこうな数のトレランナーが走っていく。道は平坦でもなく緩やかな登り下りと階段があるが、鍛えたランナーにとっては良い運動なのだろう。(でも真似しない。)

横川に向かう
楽しい場所もある

 11時すぎに横川に到着。こちらの元三大師堂というのは「おみくじ発祥の地」と書いてあった。おみくじは要予約となっているが、どんなものなのか気になるところではある。その前の広場には登山やトレランの格好の人々が休んでいて、座る場所もない。ここで昼食と考えていたが、山道の途中で見かけたベンチで食べることにした。11時35分出発。(ちなみに乗り放題のシャトルバスが1000円で、30分おきに運行している)

このクッキー、私はダメでした

 途中のベンチで予定通りパン2個とビスケットの昼食。パンは安定の菓子パンだが、ビスケットが「トリュフ風味のクリームをサンドした」というタイ製のもので、かなり口に合わなかった。トリュフを食べたことはないが、あんな匂いなら一生食わんで結構だと思う。ビスケットを最後に食べたのでしばらく異様な口臭が続き、気持ち悪くなった。(個人の見解なので、もしかしたら一般には素敵な味と香りなのかもしれない。ただ自分はダメ。)

 12時40分、西塔に戻ってきた。ここで水を補給して東塔に向かう。最後に訪れた東塔は、どうやらここが中心地のようで、しっかり1000円の観覧券を徴収される。(他の場所では「自由に見て、あとで東塔で拝観券買ってね」という緩い対応だった)東塔は外から建物を写真に収めたくらいですぐにケーブル駅に直行。1時30分の便で山を降りた。

東塔(ここが中心地の模様)

 ケーブルカーは2台が文字通りケーブルで繋がれていて、一方が登ればもう一方が下る構造になっている。(だから2台の速度は同じである。これはロープウエイでも同じだ。時々ロープウエイの中で「そりゅあ下りの方がちっとは早いだろう」という人がいるが、論破したくなるけどやらない)ケーブルカーには「福」「縁」と名前がついていて、8時に登った時には「縁」だった、そして1時半の便は再び「縁」。30分おきに出るから、順番からするとそうだよね。さて、60歳をを越えたじじいに何か良縁が来たりするのだろうか。(いえただの妄想です)

ケーブルカー山頂駅も素敵
天気は最高
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