2016年12月26日(月)

 午前5時くらいから、町のスピーカーからイスラムの祈りの言葉(歌)が流れて来ました。お経を聞いてるような感じですが、かなりゆったりとした調べです。「ぬおうおおおららあああああ・・・」と意味もわからない音声に合わせるように、犬が「うおおおおおおおんんん」と吠えています。音声が止まると犬も鳴き止み、再び祈りが始まるとまた吠え出し、時々犬の方がフライングして吠える時があって、ちょっと笑えます。
 ホテルから見えるキリマンジャロは、山頂部が真っ白です。どうやら雪が降ったようで、自分たちの時に降りませんように。

 ホテルの朝食は一般的なパンとコーヒー、卵料理のスタイル。普通においしい朝食でした。朝食後、すぐに荷物の梱包。部屋は一旦引き払うので、スーツケースにをまとめてフロントに預けます。
 ロビーに集まったメンバーはやる気満々。中には早くも冬山スタイルで登場して、「おい、今日はまだ暑いぞ。」と指摘されたりもしています。みなさん今のところプレッシャーはなさそう。この雰囲気のまま頂点に立ちたいなあと願わずにはいられません。

ポーターのみなさんが荷物の仕分けをしています。

 ホテルからは送迎のマイクロバス(トヨタ製)に乗り、およそ1時間かけて登山口に到着。
 キリマンジャロには5つのゲートがありますが、今回は一番人気がある「マラングルート」を往復します。このルートのスタート地点は「マラングゲート」と言い、「マラング村」から登ります。(はいはい、マラング村だからマラングルートね。)1879mのマラングゲートではガイドさんと顔合わせ、登山届けの提出など少々時間がかかります。その間、ショップでコーラを買って飲んだり近所の写真を撮ったりして過ごします。一方、ポーターの皆さんは私たちの預け荷物(一人7キロまで)を袋に入れて準備しています。聞けばキリマンジャロでは一人当たり15キロまでしか荷物を持てない決まりだそうです。屈強な彼らを見ると、30キロでも40キロでも運んでしまいそうですが、おそらく広く雇用を確保するためでしょう。ゲートでは一人一人が荷物の重量を計測して、15キロ以内であることをチェックしてから通過します。

登山事務所で手続き。
マンダラハットまでの距離は8Km。
ジャングルを歩く。

 添乗員さんの健康チェックと準備体操をして、いよいよ登山開始。
 登山のスタートはジャンクル。木の上から黒色や白黒の猿が鳴いていて、いかにも異国の地に来たという感じです。アフリカというとサバンナの草原のイメージが強く、ジャングルを歩いていると「はて、ここは南米?東南アジア?」とも思っちゃいますが、周囲を歩いているスタッフがみな黒人なので「アフリカなんだなあ」と感じます。
 高速で追い越していくポーターや降りてくる人と「ジャンボ!」と挨拶しながら、時々動物を見かけると止まって写真を撮り、今日はゆったりとしたスピードです。途中、カメレオンを見つけて盛り上がったり、初めてのランチボックスを見ながらわいわいと話したり、あまり疲れることもなく進みます。とはいえ山道ですからそれなりに急なところもあり、蒸し暑さもあってかなり汗が出ました。ルートの最後はそこそこ急な斜面を登り、本日の宿泊地「マンダラハット」に到着。「マンダラハット」は標高2720m。ここはまだジャングルの中です。ゲートが1800mなので、920m登りました。

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わーい! カメレオン! かわいい!
キサンビオニという場所で昼食。ランチボックスがお出迎え。
けっこううまいです。

 こちらの宿泊施設は4人用の小屋が点在している形です。添乗員さんの指定した部屋割りで小屋に入り、靴を脱いで一息してると、現地スタッフが洗面器にお湯を入れて持って来てくれます。それで顔を洗い、体を拭き、最後に足をしっかり洗います。足はちゃんと洗わないと、小屋の中の匂いが強烈ですから、これははずせません。ちなみにお湯はスワヒリ語で「マジモト」といいます。「マジ」が「水」で、「モト」が「熱い」です。単に水と言いたいときは「マジ」だけです。

歩き終わってイエイ状態。
ポーターのみなさんから荷物を受け取り。
4人部屋が両サイドにあり、8人収容の小屋。

 夕食は大きな食事棟に集まっていただくのですが、パーティーによってメニューが違います。それぞれのパーティーには「ガイド」「ポーター」「コック」「給仕係」が一緒に登ってくるので、コックが違えばもちろん出される料理も違ってきます。また、客の国籍によってメニューも変えているようで、隣のインド人グループは、おそらくカレーと思われる料理を手で食べてました。我々のメニューは魚のフライ、肉と野菜の煮込み、ごはんでした。味はまずまずです。きっと日本人に合わせた味付けをしてくれたのでしょう。当たり前ですが、アルコールはありません。

 夕食後に、健康手帳(旅行会社配布)に自分の状態を書き込みます。内容は、
□血中酸素濃度(     )
□脈拍数(   回)
□動悸(なし・わずか・かなり・ひどく)
□食欲(良好・普通・不良・極不良)
□頭痛(なし・わずか・かなり・ひどく)
□嘔気(なし・わずか・かなり・ひどく)
□嘔吐(なし・わずか・かなり・ひどく)
□咳 (なし・わずか・かなり・ひどく)
□むくみ(なし・わずか・かなり・ひどく)
□胃痛(なし・わずか・かなり・ひどく)
□尿量(普通・多い・少ない)
□めまい(なし・わずか・かなり・ひどく)
□倦怠感(なし・わずか・かなり・ひどく)
□耳鳴り(なし・わずか・かなり・ひどく)
□視力障害(なし・わずか・かなり・ひどく)
□嗅覚変化(なし・わずか・かなり・ひどく)
□精神的不安感(なし・わずか・かなり・ひどく)
□生理(ある・ない)女性の場合
□下痢(ある・ない)
 これらの項目にチェックし、パルスオキシメーターで血中酸素濃度を測り、添乗員さんに提出します。添乗員さんは手帳をチェックし、必要な場合は問診のような質問でさらに健康状態を確認していきます。登山ツアーに参加したのは初めてですが、ここまで健康チェックするのですね。
 今日の血中酸素は88。うわー、早速90を切っています。大丈夫だろうか。

 小屋に戻り、同室のMさん、Eさん、Yさんとおしゃべりをしながらシュラフにくるまっているうちに爆睡。そうそう、シュラフは事前に予約すれば有料で貸してもくれましたが、私は夏用とスリーシーズン用の薄いものを2つ持参。外気温に合わせて使い分けます。今夜はスリーシーズン用をチョイス。お休みなさい。

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