2016年12月28日(水)

 今日もまだ外は薄暗い早朝に、「モーニン!ティー?コフィ?」と元気よく給仕係の青年が部屋に乱入してきました。昨日同様に「キリマンジャロティー砂糖入り」を作ってもらい、それを飲みながら少しずつ寝覚めていきます。今日は高度順応日なので、比較的ゆっくりとした1日です。とは言え、朝食の時間はいつも通りなので、いつまでも寝てるわけにはいきません。
 そもそも前日も暗くなればテレビも見ず(そんなものない!)酒も飲まず(飲んだら高山病で倒れるわい!)寝てしまったので、夜明けとともに起き上がるのは苦痛ではありません。

手前の小屋は6人部屋×2 遠くにマウエンジ峰

うわー!血中酸素が低下してる!

 朝食時に、いつものようにパルスオキシメーターで血中酸素を計測。数値が83に落ちてます。昨晩は88だったのに、かなり下がったなあ。添乗員さんからは「数値が下がったら、登頂はあきらめてもらうかもしれません。」と言われてるので、ちょっと心配ではあります。
 健康手帳には、次のように書いてあります。
○69以下になったら酸素の供給を開始
○64以下になったら即座に最寄りの病院にて入院治療、酸素吸入
 70台はギリギリなんとかなるみたいですが、もし70を切ったら問答無用でしょう。
 高度順応については個人差があり、可憐なお嬢様が96という平地同様の記録を叩き出したりもしています。一方で数値の低さに驚いて、深呼吸して「もう一回測る」という人もいます。

 さて、私の83は、まだまだ大丈夫な数値ではありますが、徐々に下がっていくのが恐ろしい・・・。

ゼブラロック半日ハイキング

 今日は、3720mのホロンボハットから出発し、ゼブラロックという名所までの往復コースです。このコースは希望制であり、山小屋でゆっくりしていても良いのですが、聞けばみなさん行くというので一緒に行くことにしました。
 山頂にむけて体力温存という作戦も有りだとは思うのですが、動けるなら動いた方が高所順応が早まるし、それに「一人だけ行かない。」というのも勇気がいるものです。(自己判断できない人間は、危ないよなあ、、、)

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マウエンジ峰は登るの大変そう。
ゼブラロック
ゼブラロック

 ほぼ富士山頂の高さから、徐々に高度を上げてゼブラロックに向かいます。途中、昨日も見たジャイアントセネシオの巨木を見たり、大迫力のマウエンジ峰を写真に収めたり、みなさん元気です。(含む自分)
 ゼブラロックは、その名の通りシマウマのような模様の岩。雨水の流れでできた模様でしょう。ここで記念撮影。高度はほぼ4000mですが、まだまだ元気です。
 ゼブラロックからは、ラヴァヒルという丘に登りました。「ラヴァヒル」、つまり溶岩の丘ですね。こちらは4150m。すでに富士山より400mも高い場所です。もちろん自分史上最高地点になります。(除く飛行機)

 午前中のうちに早々とホロンボハット(3720m)に戻り、昼食、ティータイム、夕食と、食っては休み飲んでは休む怠惰な時間を過ごしました。明日からは厳しくなるので、ここで体力温存です。

ホロンボハットは一番大規模な山小屋

 ここ、ホロンボハットは、他の山小屋に比べて規模が大きく、多人数収容の小屋が乱立しています。ここは、前後の山小屋の3倍の収容力がないと成り立たない場所なのです。
○マンダラハット(2730m)から登ってきたグループ
○高度順応のために連泊するグループ
○山頂から下りてきたグループ
の3つのグループがここに集結します。もちろん 私たちのグループも、登りで2泊、下りで1泊するので、登山中5泊する中の3泊がここです。

緊急車両はトヨタ製。ちょっと自慢!

 ちなみに、ここまでは自動車が登ってこれるようです。(実際に車があった。)でも、自動車道は我々の登山道とは別ルートで、物資輸送と救急搬送のためのものです。「自動車を使い、ここから登山をスタートする」というやり方は認めていない模様。逆に考えると「一気に3700mまで来てから登山開始」なんて、高山病リスクが高すぎでしょう。

 今夜も「酒なし、テレビなし、暗くなったら寝る」という単純明快な行動です。明日はいよいよ山頂を見ながらの行程です。

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