夕張市といえばどうしても「破産した町」という印象が強い。実際、市のホームページを見ると借金は未だ100億を超え、返済完了が2027年の3月とある。1時間あたり27万円をこれから5年以上払い続けるわけだ。普通に考えてもかなり厳しいをしか言いようがない。それでも2006年に破綻した時は300億を越える借金があった筈だが、まずは順調に返済が進んでいると言えるのだろう。単純に考えれば、借金が消える2027年以降は、逆に1時間あたり27万円の貯蓄できるということなのか。そうなった時の市政の様子を見守りたいと思う。かつてのように観光目的で業者に言われるがまま「ロボット館」みたいな意味不明のものを作らないで欲しいものだ。

 昨日は芦別岳を降りてから富良野経由で山塊の西に周り、シューパロ湖という人造湖からペンケモユーパロ川沿の谷を登り、冷水コース登山口に辿り着いた。芦別岳に比べると駐車場は狭く、トイレもあまり綺麗とは言い難い。それでも車の中で寝る分にはどこだろうと問題はない。当然ながら夜になってから登ってくる車もなく、静かに睡眠できた。

 7月2日、午前5時スタート。序盤は谷ルートと尾根ルートの2つのコースがあるが、谷ルートをチョイス。深い意味はないが、冷水コース登山口なのだから冷水コースと名のついた谷の道を選んだだけのこと。それに、尾根コースは2つのこぶがあると書いてあるから、少しキツイのかもしれない。そしてもうひとつの理由は水が汲めるということ。これは必須ではないが、水場があるならチェックしておくか、くらいの感覚だ。(実際にはほんの少し飲んでみただけ)

大切なことだな
今日は人も多いのでクマの心配(たぶん)なし
たくさん持ってきたけど、水場はうれしい

 途中、シラネアオイの群生地という看板があったり、望岳台という休憩スペースがあったり、所々に見どころっぽい場所もあり、まずまず楽しめる。それに、季節柄たくさんの花が咲いているのが嬉しい。

しらねあおい だな
花の名前知らなくてごめんなさい
看板は新調すべきと思う

 7時半、大きな登りが終わり、ほとんど傾斜のない大地に出る。ここからお花畑があちこちに見られ、蛇紋岩崩落地も出現する。(とは言っても「ああ、蛇紋岩だ」なんてわかるわけもなく。看板を見て「へーそうなのね」くらいなものです)お花畑はやや脆弱な感じで、きちんと保護しなければその付近の土ごとなくなってしまいそう。あちこちに立ち入り禁止の看板やロープがあり、おそらく地元の愛好会あたりが頑張ってくれているのだろう。

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これは夕張草

 そして有名な夕張草は・・・あった。山頂に向かう最後の登りの手前。吹きさらしの荒れた平坦地にかたまってた。残念なことに花のピークは少し過ぎたようだ。

 最後だけ100mほどの登りがあり、一度お社のある窪地を通ればすぐそこに山頂が見える。8時30分、無事登頂。

最後の登り
山頂きました 看板新調したいなあ

 夕張岳は、芦別岳に比べると登山道の斜度も緩く、一般登山者向きの山と言える。実際、金曜日とはいえまだ平日の夕張岳では30人とはすれ違った。(木曜日の芦別岳は2人)夕張草などの有名な花もあるし、良い観光地なのだろう。それなら破綻した夕張市はもっと頑張ってここを観光地に仕立てれば良いのにと思う。登山口の雰囲気がやや荒れた感じで洗練されてないのが惜しい。まあ、その分普通に山に登りたい人はゆっくりできるので、これはこれで悪いことではないのだが。

 少々寒いので帰りはほぼノンストップで(水は飲んでます)歩き、12時に下山。

 実はここからどこに行こうか悩んでいる。6日から新冠ポロシリ山荘を予約しているのだが、どうやら天気が崩れそうなのだ。メールで変更ができるか聞いたところ「天候を見て安全のため1日~2日くらい日程を変更するのは大丈夫ですから、無理に予定通り行かないで」という有難い返事をいただいた。(これが通常運転なのか、それともコロナ対応で定員を絞っているから可能なのかはわからないので、「あそこは日程の変更OKだから」という情報だけが一人歩きしないように注意いただきたい)7日からポロシリ山荘に入るとすればまだ5日ある。その間の晴れ間を見てどこか行けるかもしれない。

 いずれにしても、明日の天気は今ひとつのようなので、車の中で過ごすことになりそうだ。

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