北陸から一旦山形に帰宅し、雑務に追われているうちに時間だけが過ぎてしまった。能郷白山に登ってから早くも3週間が過ぎ、せっかく山に馴染んできた体が振り出しに戻った気がする。これはとてもまずいことだ。さりとてまだ遠くに行くことも出来ず、日帰りできる範囲で動き出すことにする。

 7月13日、午前3時半に目覚ましで飛び起きて4時少し前に車をスタートさせる。今日の目的は神室山だ。山形県内とはいえ、山形市からは直線で70キロ北にあり、登山口までも車で2時間かかる。本来なら登山口で前泊するパターンだが、とりあえず6時にスタートできれば大丈夫だろう。

 6時少し前に有屋登山口に到着。着替えやリュックの準備に手間取り、6時20分スタート。駐車スペースから登山口までは舗装道路を5分ほど歩く。そこからは未舗装の林道を川沿いに進むことになる。その林道も30分程度でなくなり、再び「登山口」の標識が現れた。そうか、昔はここまで車で来れたのね。(でも今は無理です。林道の入り口に障害物あって入れないようにしてあります。)

最初は林道(車は入れません)
林道終点、ここから細い登山道

 登山道に入っても、しばらくは沢の巻き道なので傾斜も緩い。しかし長い。駐車場から3キロほど歩いて、ようやく二股という渡渉地点を越え、尾根に取り付くのだ。しかも道は細く、滑ると川に向かって10メートルくらいは落ちるような位置取りなので、疲れはしないがスピードも出ない。渡渉地点の流れた橋を元に戻す作業などをしてたら8時になっていた。

落ちたら痛そう
渡渉地点1(水量が多い)
情報を厳選してる標識(距離が欲しい・・)
橋が流れてる
直してやったぜ

 二股からは稜線まで700mをだらだらと登る。手を使うような急登ではないが、そこそこの斜度がある。無理をすれば一気に登れない距離ではないが、今日は「水分を効果的に摂取し、汗をあまりかかずに(つまり水をがぶ飲みしなくても大丈夫なペースで)登る」というのをテーマにしている。慌てず休憩をとりながら進むことにする。
 とは言っても夏の晴れた日に山に登るわけだから、いくら慎重に歩いても汗が吹き出してくる。「どうせ滝汗が出るなら一気に登って時間短縮の方がいいのではないか?」という疑念も湧くが、まずはゆっくりだ。

 尾根の路は基本的に木々に囲まれているので、「日陰である」というアドバンテージがあるものの「眺望がない」「風が吹かない」というマイナス面もあり、どちらが楽なのかはよくわからん。ここは心を無にして登るだけだ。

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登る
登る
ぬりかべ? いや、神様だ

 10時、ようやく稜線に出た。あとは30分ほどで山頂だが、焦ることもないので10分ほど一休みする。そしていよいよ楽しい稜線歩きだ。ここまでくれば小さな登り返しが1箇所あるだけで苦しくない。天気も良く、多少モヤってはいるが栗駒山までしっかり見えている。標高1300メートル程度の稜線だが、ダイナミックだ。

稜線でた また神様いた
稜線るん
10:45 山頂

 10時45分、山頂に到着。山頂の広さは20畳程度だろうか。決して広いわけではないがゆっくり座って一休みするには十分だ。すでに山頂で休んでいる人と話をしながら食事にする。
 先にいたカップルは東京から来たそうで、ほんとは南アルプスの予定だったのが天気の関係で東北に変更したという。そういえば昨夜もX(旧Twitter)で「天気良さげなの東北だけだな」という投稿を多く見た。今日は山を趣味にする人たちが東北に大移動しているに違いない。
 もう一人の男性は山形に越してきたばかりの人で、稜線歩きの「パノラマコース」が最高に良かったと言ってた。うーん、自宅から近い有屋口を選んだが、湯沢を回って秋田側から登るのも良かったなと少し後悔する。しかもこちらは周回コースにもなっている。次はこっちだなと思うが、基本的に飽きっぽくて違う山に登りたい人間なので、もう二度と来ない予感もぷんぷんする。

 ゆっくり昼食を食べたところで、消費した水は1リットル(水とスポーツドリンクを500ずつ)。今日は4リットル積んできたので、まだまだゆとりがある。ここまでは「ゆっくり歩く作戦」が功を奏しているようだ。

さあ、下るよー
稜線の途中に看板あります(ここは山頂ではない)

 11時40分、下山開始。少し寄り道するとキヌガサソウの群生地があるというが、既に花は終わっているようなので通過する。(これを求めるなら6月中旬です)下りは楽なもんだが、それでも気温も上ってきたようで汗が出る。登りほどの頻度ではないが、時々しっかり腰を下ろして休憩する。13時40分、二股を通過。そして再び沢沿いの道を進み、道はやかて林道へと変わり、ちょうど15時に駐車場に戻った。

 登りー4時間25分
 下りー3時間20分
ほぼコースタイム通りの一日だった。

パンひとつ忘れてた・・

カムロトレイルラン2024

 山頂で出会った人の中に、トレイルラン大会のスタッフをしている風の地元の方がいました。秋のトレイルラン大会に向けて、登山道の整備と草刈り(稜線は森林組合に委託できるが、そこまでの各ルートは地元で草刈りをする必要があるとのこと)をするそうです。家に帰って大会のHPを見てみました。

リンク:カムロトレイルラン2024

ロング(37キロ)とミドル(31キロ)は、フルマラソン4時間30分以内かつ山の経験者ということで、6時間ランナーである自分はそもそも参加資格なしである。でも、3キロやファミリー向けの1キロというコースもあり、みんなで楽しめる大会のようだ。スタッフの皆様、大変な作業ありがとうございます。今年の大会が成功しますように。

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