7月22日にペテガリ岳から下山し、それから熱を出してしまい、旭川周辺で1週間ほどじっとしていた。(2泊はホテル、残りは道の駅)この期間は雨が多く、元気だったとしても山には向かえなかっただろう。発熱は災難ではあるが、これは神威岳、ペテガリ岳という自分の身の丈に合わない山を連続で登った影響とも思われる。きっと身体が「もうだめ、ちょっと休もうよ」と自己主張したのだろう。

 日本三百名山で、残すはカムイエクウチカウシ山ひとつだが、これは8月12日からのガイドツアーに申し込んである。それまで2週間ほどはノープランなので、じっくり休んでも良いところではある。
 そんな風に7月下旬は体力と体調の回復に費やし、8月に入ると体もずいぶん楽になってきた。そんな時、SNSで西別岳という山を知った。道も良さそうだし眺めも悪くない。それに、そんなに高くない。10日ぶりの登山としては良い選択に思えてこちらに登ることにした。

西別岳登山口駐車場 広くて立派

 8月1日に「道の駅摩周温泉」に宿泊し、翌2日の午前に登山口に向かった。駐車場はとても広く、山小屋まである。知らなかったが地元に愛されている山に違いない。せっかくなので無人の山小屋の中をちょっと見せてもらう。(入り口を入るとすぐに記念スタンプがあって、「帰りに押して行こうっと」と思ってたのに下山時には忘れてしまったのが悔やまれる。)そして準備をして6時10分スタート。きれいに刈り込まれた林間の道を進むとすぐに牧草地のような開けた山が現れる。あまり高くない場所から眺望があり、楽しい路だ。傾斜は急ではないが、途中「がまん坂」と名のつく場所があり、ここは息があがる。いつもなら難なく登れるはずなのに、熱を出したことと10日も何もしていないことが重なり、体力は戻っていないようだ。

病み上がりなので息が上がる

 ほんとに低い山なのに、途中で「帰ろうかな」と本気で考えるくらいだった。それでも急がずゆっくりゆっくり登っていくと、やがてがまん坂は終わり、比較的楽な緩斜面になった。

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 7時40分、リスケ岳に到着。遠くに摩周湖が見えて、ここもなかなか景色が良い。ここからなだらかに下り、そしてなだらかに登り返すと目的の西別岳になる。ゆるやかな尾根道は風もちょうどよく心地よい。本州の人間にとっては名も知らぬ山のひとつだが、とても良い山だ。

リスケ岳直下から西別岳への道

 8時10分、西別岳山頂に着いた。前方には摩周岳、さらに奥に摩周湖を望む良い場所だ。SNSでにアップしてくれた方、ありがとう。本来ならば、このまま先に進み、摩周岳まで行ってしまうのだが、今回はここでおしまいにする。病み上がりなのだから無理はしないのだ。

 帰りはタンポポを摘みながらの下山だ。登山口に「植生を守るため、タンポポみつけたらビニールに入れて持ち帰りの協力お願い」と看板が出ていたので、みつけたものはどんどん抜いていった。

採ってきたぜ

 9時45分、下山。朝のひとときのちょっとした山登りになったが、予想外に楽しい良い山であった。

 この日はご近所の「神の子池」を見学し、知床まで行ってみた。「道の駅ウトロ」で一泊したが、硫黄山への登山口は車の乗り入れ規制中でバスで行く意外方法はない。バスの時刻表を見るとかなり厳しいので登山は諦めた。それなら観光船にでも乗ってやるかと思ったが、7800円という料金にビビってしまい、結局知床に行ったものの何もせず戻ることになる。今回の北海道は無駄な動きが多い。

神の子池
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