昔、「白鷹丘陵に熊はいない」と言われた時代があったそうです。それが、上山と南陽の境あたりから東北山脈系の熊が移動し、今は白鷹丘陵全域で目撃されています。熊も守るべき自然の一部というのはわかるのですが、正直いうといない方がいいなあ。なんて思うのは私だけ?
白鷹山は、名前から「白鷹町の山なのね」と思う人が多いと思いますが、実は山辺町と南陽市、そして白鷹町の境界に山頂があります。登山口もたくさんあり、どれがオーソドックスということもないですが、今回は比較的距離が短く、駐車場もしっかりしている「嶽原口」から登ります。
午前7時半、嶽原口の駐車場に到着。駐車場には他に車はありません。今日も誰とも出会わない山登りになるのでしょうか。スタート時刻は7時半。
スタートはスギの木の間を通ります。緩やかな道で、特に苦労はありません。すぐに「昭和天皇御成婚記念林」という看板があり、このあたりの杉林の歴史がわかります。(看板設置は山辺町)
さらに進むと水場があり、ここで一息つくと、道は狭くなり、斜度も上がり、何より左右の草が伸びて道を塞いでいます。道に迷うほどの藪ではないものの、足や顔に蜘蛛の巣がかかるのがなんとも気持ち悪い道です。何回「ぶわっ」と叫んだことでしょう。そこで、落ちていた小枝を拾ってぐるぐる回しながら進みます。
山頂に至る最後の上りは、かなり大股でよいしょと登る場所もあり、雨で濡れていることもあって注意が必要でした。ほんの3mくらいですが、鎖場もありました。
8時20分に山頂到着。山頂は思ったよりも広く、虚空蔵菩薩を祀った社(彫り物が意外に素晴らしい)と広場、そして休憩小屋もありました。遠足で登って弁当を広げるということも可能です。
残念ながら雨模様なので、長居せずに下山します。8時30分山頂スタート。下山途中に女性の笑い声が聞こえた気がしたのですが、誰ともすれ違うこともなく、きっと鳥か空耳か霊かなんかでしょう。
9時10分駐車場に到着。ちょうどその時、道路を走ってきたトレイラン風のお兄さんが山頂に向かって駆け上がっていきました。いったい彼はどこからやってきたのだろう・・・。すごい人がいるものです。