コロナ禍で外出が難しい時期ですが、「車中泊をしながら山登り」ならば感染(する、させる)リスクも高くないと判断し、思い切って九州に旅立ちました。2月27日に山形を出発し、道の駅で車中泊をしながら緊急事態宣言が解除になる4月1日にやっと九州に上陸。最初の夜は英彦山神社のの駐車場で車中泊。翌日の天気はあまり良くないけど、登る準備をして眠ります。
そして4月2日、英彦山ケーブルカーの職員さんに「登山したいんですけど、車はどこに置けばいいですか?」と聞くと、もう少し道を進むと登山者がよく利用する駐車場があるとのこと。アドバイスの通りに車を走らせると、ありました。
いつもよりかなり遅い9時30分、アプリ「コンパス」で登山届けを出してスタート。最初の10分ほどは神社に横から入る車道を歩きます。参道の途中に出ると、しばらくは石段を上り、神社に到着するといよいよ登山道。神社では土木工事をしている人がいて、「雨で山道が痛んでいるところや、崩れて迂回路になってる場所もありますから注意してください。」と言われ、「大丈夫です。ダメだと思ったらすぐに戻ります。」と返事をしてスタート。(嫌になったらいつでも止められるのが、ソロ登山のよいところ。)霧雨でかなり寒く、上下ともレインウエアを装着しています。「九州最初の山が雨か・・・なんだか先が思いやられるなあ。」と、この段階では嫌な予感しかしません。
神宮のあるは山頂といえば山頂ですが、この先に最高地点の「南岳」 があります。かなり寒いけど、そこまでは行ってみます。一度急な坂を降りて登り返し。その鞍部でかなりの強風を受けます。木々には霧氷がこびりつき、体が芯から冷えていく感じがします。「ひわーっ、死にたくないよう!」というのは大袈裟ですが、早く下山したいなあという気分。
12時、南岳に到着。誰もいない山頂で証拠写真だけ撮って、次の行動を思案します。当初の予定は「鬼杉まで降りて、そこから別ルートで登山口に戻るルート(時間はかかる)」。でも、寒いし早く戻りたいなあ・・・。でも、戻るということは、あの吹きさらしの場所をもう一度通って、登り返すのか・・・それも嫌だな。
結局、早く高度を下げた方が風も回避できて暖かいのではないかと判断し、予定通り鬼杉まで降りることにしました。こちらのルートはかなり急な岩場も多く、途中に鎖場や梯子もあります。こういう急なところを通るたびに、「ああ、こっちを登らないで良かった。」とホッとします。(「急なところは下りが怖い。」と言われるけど、なぜだろう、私は下りの方が平気。)
13時、鬼杉に到着。ちょっとした東屋があり、ここでラーメンを煮て食べることにします。山でバーナーを使うことは少ないのですが、今日は寒くて寒くて、とにかく温かいものが食べたいのです。ブルブル。
鬼杉の傍には水場もあり、水を汲んでラーメン煮込み、なんとか一息をついて13時30分に出発。あとは高低差の少ない回り道を進むだけ。木々に囲まれて風もなく、これならなんとか無事に帰れそう。(だから、大袈裟ですって。)
途中、道が不明瞭で赤いリボンを探しに苦労する場所があったり、雨で道がえぐられている所があったり、やや苦労する場面もありましたが、14時30分には神社に戻れました。ここから30分ほどゆっくりと石段と舗装道を歩き、駐車場に戻ったのが15時でした。
九州最初の山は、とにかく寒い1日となりました。この日の風呂の、なんと気持ち良かったことでしょうか。