山形市民が愛し、日常的に登る山がいくつかあります。その中で人気を二分するのが、東の「千歳山」と西の「富神山」と言えるでしょう。どちらも地元の山好きが愛する山で、「毎日登ってます。」という猛者がそれぞれ何十人もいる人気の山です。
なぜ人気なのかというと、どちらもゆっくり往復1時間(標準)から2時間(熟年層の超ゆっくり登山)という日課にするにはちょうど良い歯応えであること。そして、きれいな三角山であるということ。
そんな市民の山に登ります。今日は、城山(前ページ参照)と富神山の連チャンです。
富神山のいわれ
前回の「城山(長谷堂城)」と同じ時期、上杉の家臣だった直江兼続は、ここ富神山の山頂から「敵の最上義光の城はどうなっているのか、ここからよーく調べよう。」と陣取ったものの、山形の街は霞がかかってなかなか姿を現しません。結局、十日間一度も霞が晴れることがなく、城を見ることができなかったといいます。それで、この山が「十日見山」と言われ、「富神山」に変わったと言います。また、山形城はその後「霞ケ城」と呼ばれることになりました。現在の山形城跡は、「霞城公園(かじょうこうえん)」という名で市民に親しまれています。
最上義光については、こちらの時代小説がオススメ
西登山口(新道口)から入山
富神山の登山口は大きく3つありますが、今回選んだのは一番道の状態が良い「西登山口」にしました。こちらには駐車場があり、10台程度は駐車可能です。昼過ぎの入山なので、ほとんど人はいません。駐車場にも先客が1台だけ。まずは案内板をしっかり見て行きましょう。ほぼまっすぐの道なので迷うことはなさそうです。
少し歩くと、突然葡萄棚の下を通ります。こちらのルートは、そもそも地権者の好意で歩かせてもらっているという話で、勝手にぶどうを頂戴してはいけません。ほんの少し自分が得をしたとしても、そのせいで登山道が通行禁止になっては、もはや山形にいられなくなりそうです。(もちろん市外からの登山者も決して作物に手を出さないように!)
所々に案内板があるので、道に迷うことはありません。西山形山の会の皆様、ありがとうございます。
途中には曲森山という表示があったので、迂回路を使わず登ってみます。けっこう厳しい急登ですが、頑張れば一気に登れなくもありません。ぜーぜー言いながら山頂にたどり着くと、何もない。表示もない。うーん、こちらは再び訪れる気がしない。(曲森山さん、ごめんなさい。)
急登を登ったということは、再び降りなければならないということで、かなり下った後にいよいよ富神山への急登に向かいます。こちらもまっすぐな登りで、かなりの斜度があります。「小さな子供でも大丈夫」とガイドブックに書いてますが、侮ってはならない坂です。雨の時はかなり厳しそう。
ようやく山頂に到着したのが1時55分。登りはじめが1時半だったので、25分かかりました。今回は、途中かなりの勢いで走ったりもしたので、普通に歩けば35分くらいでしょうか。)
山頂からは見事な眺望が楽しめます。ベンチもあるので、食べ物を持ってくるのも楽しいでしょう。
5分くらい休んですぐに下山。帰りは20分でした。ちょうど1時間のショートコース。途中出会った人は2人でした。
注意!
駐車場から山頂まで、水場も自販機もありません。必ず飲み物を持って行きましょう。
上記のサイトに詳しい説明があります。